「知的な男性」に贈りたい本のプレゼント5選

バレンタインは、気になる男性にアピールするチャンス、さりげなくチョコレートを贈るつもり…という方は多いことでしょう。知的な男性は斜に構えて「バレンタインなんてどうでも」なんて考えてそうですね。

そこでおすすめなのが「本」。優秀な人にとって読書はたしなみ。「おっ」と思うような本をチョコにプラスできれば、興味を持ってもらえるはずです。

■バレンタインにぴったりで興味をひく本とは

勉強熱心な人は、関心のある分野の本をきちんと押さえています。生かじりだと「この本なら持ってるよ」と言われてしまうかもしれません。
隙のない人にも意外な喜びを与えるジャンルは「文芸」。さまざまなテーマが扱われ、文章として読み応えがあり、種類も豊富。「男心の機微」さえわかっていれば、ベストな本を選ぶことはそれほど難しくありません。

■穏やかで冷静な男性に

『冷静と情熱のあいだ Rosso』江國香織&『冷静と情熱のあいだ Blu』辻仁成、角川文庫

この物語のウリは、2冊で1つの物語になっているところ。どちらから読むかで、印象はがらりと変わります。「自分だったら絶対こうはしない!」と思ったシーンでも、別な視点から読めば「気持ちはちゃんと伝わってるのに…!」と思えたりします。

女性視点の『Rosso』を読めば、女心の揺れ幅の大きさに驚き、『Blu』では、「男の悩み」が、女心といかにかみ合わないかがわかります。主人公たちへの好き・嫌いを口にするだけでも、どんな異性が理想なのかを確認しあうことができるでしょう。手がこんでいて、小説よりも贈ってくれた人が気になってしまうような趣向かもしれませんね。
映画化もされているので、読んだ後に「一緒に映画版を観てみない?」と誘ってみるのもアリ。

■知的な刺激に貪欲な男性に

『ロカ』中島らも、講談社文庫

“ニンゲンのオスはメスを受精させれば本来は何もすることがない。ヒマだから要らないことばっかりする。宗教、国家、政治を作る。戦争で殺し合いをする。神学、哲学、文学、絵画。強盗。人殺。レイプ。要らないことばかりだ。”

主人公の老作家は、ハーフの女の子に向かってこんなことを言います。

男性の多くは「男が夢中になるのはムダなことばかり」とは思っていません。この本を読めば、自分の男性観について思いをめぐらせることでしょう。

ダブルネックのギターをかきならしロックを歌う老小説家は、生き方に妥協がありません。実生活では自分の考えを曲げる場面が多くありますが、この主人公は思うままに生きています。

読めば思わず「俺だって…」となって、「理想の生きざま」を語りたくなるはず。

老作家の話を「女の子」が聞くというシチュエーションも魅力的です。まるで「男が本当にすべきことは、女を愛することだ」と言っているようです。

■夢と野心にあふれる男性に

『異端の肖像』澁澤龍彦、河出文庫

あえて女性が登場しない作品を選ぶのもいいアイディアです。テレビもネットも恋愛、恋愛、恋愛。自分の考えをしっかり持っている男性ほど、うんざりしているはずです。

この作品は、異端の男たちの、栄光と打ち破られた夢を紹介するエッセイ集。

国家予算を使い果たすほど豪遊した王様の話、理想の国を作るためにがんばりすぎて処刑されてしまった革命家の話…

どんな男性にも夢があり、実現したいと思っていますが、なかなか上手くいかないもの。自信を失って、流されるように生きている自分を恥ずかしく思っていたりします。そんなときに、「男のための本」をプレゼントしてくれる女性がいたら、きっと印象に残ります。

■落ち着いた年上の男性に

「薔薇くい姫」森茉莉(『薔薇くい姫・枯葉の寝床』講談社文芸文庫)

気持ちが伝わらない。仕事もうまくいかない。モヤモヤする…男性にわかって欲しい!というときは、女性の悩みをテーマにした作品がいいきっかけになりますよ。「実はこの小説と似たような気持ちで…」と切り出す口実になりますから。この作品の主人公は屈折した悩みを抱えた女性、複雑な女性心理を男性でも面白く読むことができる傑作です。

魔利はある日の午後、突き動かされたようになって、女友達がくれた薔薇の花束をむしって、食べはじめた。何の葉でもいい、葉が食べたいという強烈な欲求に突き動かされたのである。

イライラして衝動買いやヤケ食いをするような感じでしょう。「複雑な女性のイライラ感」が細かく描かれていて、読み応えがある作品です。

これを読んだ男性は、「どうしてこの本を読んで欲しいと思ったの?」とたずねてくると思います。女性心理の複雑さを描いた本なので、「プレゼントした女性も複雑な気持ちを抱えているにちがいない」と読み取ってくれるはずです。懐の広い男性なら、笑って理解を示してくれますよ。

■年下の知的な男性に

「いるか療法」山本文緒(『短編復活』集英社文庫)

「逃げ出したい」と思ったとき、心のオアシスとして年上の女性が登場する物語はよくありますよね。話を聞いているうちに、女性も気がやわらいできて、2人の距離が縮まっていく…。

主人公の女性は精神的な不調で仕事を辞め、水族館で心を落ち着ける日々を過ごしています。ある日、小学校くらいの男の子と出会いますが、その日は平日。明らかにさぼりです。女性は何か事情があるのだろうと思いつつも、イルカの水槽の前で、その心を解きほぐしていきます。

恋愛小説ではありませんが、男女関係の理想の1つを上手く描き出していて、読み終わるとほっとした気持ちになれる作品です。

年下で、しかも頭がいい男性は緊張しっぱなしで疲れていることも多いことでしょう。そんな人には、心の清涼剤としての効果があるはず。水族館のように静かで、落ち着いた時間をくれる女性がすぐそばにいると気づく余裕もでてくるかもしれません。

読書は自分を見つめ直すきっかけになるので、男性のニーズに合った本を選べれば、熱い思いや素直な気持ちを引き出せます。自信をもって、ぴったりだと思う本をプレゼントしてみてください。 鋭い男性ならきっと、自分を理解してくれていることに気づいてくれます。2人の距離が必ず縮まりますよ!