風邪のときのお風呂はやっぱりダメなの?

子供が風邪をひいたとき、お母さんがしたい質問ナンバーワンは「お風呂に入れていいですか?」ではないでしょうか?風邪のときにはお風呂に入ってはいけない、と小さい頃に言われた覚えがある方は多いかと思いますが、「それって根拠はあるのだろうか…?」と気になったりはしませんか?

そう言われてきたのにはいくつかの理由があるのですが、現在は、条件によって入浴を控えた方が良い場合と、入浴が良い影響をもたらす場合があると考えられています。

昔はお風呂に入ると風邪が悪化しやすかった

「風邪のときにはお風呂に入ってはいけない」と言われていたのには、主に2つの理由があるとされています。
1つ目の理由は、昔の日本の家屋はお風呂が屋外にあることが多く、お風呂と室内の急激な温度差によって湯冷めしやすかったこと。

理由の2つ目は、昔は熱々のお風呂に入る習慣があったこと。体を一気に温めると血管も急激に拡張してしまいます。お風呂上がりに一気に熱が引いていくので、湯冷めを起こしやすいのです。

当時は十分な暖房器具もなく室内でもたいへん寒かったため、お風呂に入って風邪を悪化させてしまうことが多かったと考えられています。

「風邪のときは風呂に入るな」という指導はこの頃のものだと思われますが、現在の家屋は当時よりも気密性に優れ、暖房器具もしっかりとしているため、はるかに暖かくなっています。お風呂に入って湯冷めする心配はあまりないと言えるでしょう。
むしろ、入浴によって血行をよくなり 新陳代謝が高まるので、風邪からの回復が早まる と考えられています。

一方で、風邪のときのお風呂については、大規模な医学的・疫学的調査が行われておらず、風邪のときに入浴をしてはいけないという医学的根拠はないようです。
ただし、医師によれば注意すべき点はあり、ケース・バイ・ケースであるというのが一般的な答えです。

入浴が風邪からの回復力を高める条件

体温が急激に上昇・低下するのが問題なので、それを避けるように、次の3点に気をつけましょう。

(1)脱衣所・浴室をあらかじめ暖かくしておく。
(2)40度以下のぬるめのお湯に15~20分ほど浸かる。
(3)入浴後は速やかに布団に入る

本格的な風邪のときに熱いお風呂や長風呂は避けましょう。入浴は思ったよりも体力を消耗します。身体がウィルスと戦ってすでに消耗している状態なのに、回復に必要な体力が失われてしまいます。洗髪も同様に避けた方が無難です。
もし洗髪するのならドライヤーで早めに、完全に乾か してください。入浴後は水分補給も忘れずに。

お風呂に入れるかどうかのチェックポイントは次の3つです。

・熱が38度未満
・ひどい悪寒や全身の倦怠感がなく、元気はある
・嘔吐や下痢がない

ちなみに、入浴したときのメリットは次の6つだと考えられています。

・鼻詰まりに有効
・腸の動きを少なくして腹痛を軽減
・皮膚の清潔を保ち、細菌に対する抵抗力を高める
・お風呂の蒸気が喉を加湿
・血行を良くし、新陳代謝を盛んにする
・お風呂の水が熱を体内から逃がすのを助ける

結論は、「ある程度体力がある場合には入浴可能」ということですね。

本格的な風邪ではないと見極めた上であれば、体を清潔に保ち、快適な睡眠が得られ、回復も早まるでしょう。
個人差や症状によって入浴できるかは変わってくると考えられているので、どうしても入りたいけど迷う…というときは医師に相談するのが一番です。