着物の種類の基礎知識~普段着編

現在、着物というのは「礼装」の意味がとても強いものです。普段着を和服で過ごすという人は、パーセンテージからすると本当にわずかなものでしょう。しかし、だからこそ「和服が普段着です」と言うと、そこに「特別感」が生まれるのも事実です。

ここでは、普段着としての着物の種類を考えていきましょう。

女性の着物、普段着はどこから?

女性の着物で「普段着」と呼ばれるもののなかでもっとも有名なのは、やはり「浴衣」でしょう。夏の花火大会などでおなじみの浴衣ですが、これは普段着にも分類されます。また織着物としてよく知られている紬や、絣(かすり)なども普段着に分類されます。

漫画や小説、ドラマなどでおなじみの「黄八丈(きはちじょう)」という着物を思い浮かべる人もいるかもしれません。年若い女の子などが好んで採用する着物というイメージが強い黄八丈は、黄色を縞柄にして使ったものです。

その他、手入れのしやすさで有名なウール製品や木綿のものも、普段着として人気です。

「普段着」と「外出着」の境界線について

上記で挙げた着物は、普段着としての顔がことさらに強いものです。ただ、洋装でも部屋着でちょっとした買い物に行く人は多いはずです。そのため、上で挙げた普段着としての着物にも、当然そのような利用方法があります。

ただ、外出にも格がありますよね。ちょっと格式ばったお買い物や、あるいはちょっと良いレストランなどにはこのような普段着で行くことをためらう人もいるかもしれません。しかし留袖や振袖になってしまうと、これは完全に「礼装」です。

そのため、「普段着」と「礼装」の間に存在するカテゴリーがあります。これは「外出着」と呼ばれるものです。

訪問着全般を指すこともあるのですが、特に紡ぎなどを使ったもの、あるいは付け下げ小紋などがこの代表例となります。また比較的カジュアルな風味の強い織り着物であっても、その最高級品として位置づけられる「お召」などは、この外出着に分類されます。

上でも述べたように、着物と言うのは洋装以上に格付けが分かりにくいものです。特に普段は洋装で過ごしているという人から見れば、「どれが正装でどれが普段着か分からない」ということもあります。

しかし言い換えれば、「分かる人にははっきりと分かる」というものです。そのためTPOに合わせた装いを考えることが、非常に重要になってくるのです。