子供の抜毛症、その対策と症状を考える

「子供の髪の毛が異常に少なく、どうやら自分で引き抜いているようだ」ということで、不安に思う親御さんもいるはずです。これはいったいどのような症状で、そしてどのような対策をとるべきなのでしょうか?

抜毛症とは何か、その正体を探る

「抜毛症(ばつもうしょう)」は、「トリコチロマニア」という風にも表記されます。

これは一つの病名であり、「健康的であり、何ら問題のない毛を引き抜いたり、あるいは折ったりしてしまう病気」として定義されています。最も代表的なのは髪の毛ですが、そのほかにもまつ毛や眉毛などに対して行うこともあります。

よく似た言葉で「抜け毛症(ぬけげしょう)」と言うものがあります。字面の面においては、「け」が入るかどうか、といった違いだけですが、症状としては大きな違いがあります。

抜け毛症の場合、「頭皮、あるいは髪の毛自体に何らかの問題があり、結果として抜け毛が増えている」という状態を指す言葉です。

つまり、「健康な毛を抜く」抜毛症と、「育っていない、あるいは傷んだ髪の毛が抜ける」抜け毛症では大きな違いがあるのです。

ちなみに、しばしば似たものとして円形脱毛症も挙げられますが、こちらは免疫性の病気であるため、抜毛症とは区別されます。

抜毛症が起こる理由とその対策

抜毛症は、主に精神的なストレスによって起こると言われています。子供にも多く、特にいじめや家庭環境が不安定な児童に起こりやすいと指摘されています。

このことからもわかるように、抜毛症は、「頭皮の」あるいは「髪の」問題ではありません。それよりももっと根深く、精神面に関わる問題なのです。

このため、単純に頭皮の状態や髪の毛の状態を改善したとしても、抜毛症が治まることはありません。最も大切なのは、抜毛症の元となっているストレス源にアプローチすることです。

ただ、ここで、相手が「子供である」ということが問題になってきます。

子供にとっては、自分の周囲の世界がすべてです。そのため、家庭内において、第三者から見れば著しく異常な問題があったとしても、子供はそれを「当たり前だ」ととらえ、異常性を把握していないことがままあります。特に、生まれたときからそのような環境であったのならなおさらです。

そのため、心の奥の悲鳴が抜毛症という形で表れたとしても、周りから「何かストレスになるようなことはあった?」と聞かれても、答えられないことがあるのです。

周囲の大人はこのことを念頭に置き、子供にアプローチしていかなければなりません。